気になる家電ニュース情報局

気になる家電製品の情報を配信します。役立つ家電や面白い家電製品を紹介

冷蔵庫が迷惑メールの送信に悪用される!?  「スマート家電」が抱える、今後の課題

2013年末から、スマート家電から大量の迷惑メールが送信されている。

統合型メッセージサービスを提供する「プルーフポイント」によると、1

0万 以上の家庭用機器が被害に遭い、75万通以上の迷惑メールが送信されたという。

PCやスマホではなく、インターネットに接続しているテレビや冷蔵庫といっ た

スマート家電が踏み台にされているため、注目を集めている。

 スマート家電とは、さまざまな家電をインターネットに接続することで

新たなサービスを提供しようというもの。

冷蔵庫であれば開閉回数をカ ウントしたり、外出先から冷蔵庫内の映像を

チェックして重複買いを防ぐといったことが可能になる。

エアコンであれば、帰宅途中に動作させて帰るころに暖か くしておくとか、

乾燥機のフィルターが目詰まりする前に

掃除するようメールが来るといったことが可能。

家電の利便性を高め、付加価値を付けるために、

今後 はどんどん広がっていくことだろう。

富士キメラ総研の調査によると、2017年のスマート家電市場は

7兆4610億円規模になる目算だという。

しかし最近では、スマート家電が持つセキュリティリスクが

取り上げられるようになってきた。

冒頭で述べたように、冷蔵庫などが迷惑メールをばらまく

足がかりにされてしまうのだ。

PCやスマホであれば、ユーザーがセキュリティ対策を取ればいいのだが、

家電だと限界がある。こうした家電への不正アクセス に対し、

“個人情報が詰まっているわけではないので、問題はない”と考えるのは早計だ。

 迷惑メールの踏み台になっているだけとはいえ、

犯罪に利用されれば警察に踏み込まれる可能性も出てくる。

すぐに疑いが晴れればいいが、昨今の捜査 事情を見ていると、

冤罪の可能性も拭い切れない。

また、スマート家電に不正アクセスされれば、

 

冷蔵庫の中身から使っている電気代、

在宅しているかどうかま ですぐにわかってしまう。

その機器が無線LAN機能を備えているなら、

将来ネットワーク上にあるデータを送信されてしまうという被害も出るだろう。

 

 さらに怖いのは、スマート家電に不正アクセスすると、PCなどとは異なり、

物理的な被害を与えることができる点だ。

イタズラで家電全部を稼働さ せ、電気代を跳ね上げさせることなどもできる。

誰かがトイレを利用している時に、

ウォッシュレットから冷たい水を放つことも可能だ。

炊飯器やエアコンを誤 動作させることができれば、火事だって起きかねない。

 

 事はそれだけにとどまらない。

大量のスマート家電をハックしている人間が、

同時に炊飯器や暖房の電源を入れたらどうなるだろう? 

規模にもよるが、大規模停電だって引き起こしかねない。

スマート家電のセキュリティは、PCやスマホなどと同様に重要なのだ。

 PCと違って、ユーザーが行える対策は多くない。

できることといえば、製品マニュアルに従って、きちんと運用したり、

自宅で使っているルーターの セキュリティ設定を見直すといった程度。

ネットにつなぐということは、

利便性を得る代わりにリスクを抱えるということを把握しておいたほうがいい。

デジタ ル愛好者である筆者でさえ、

家の家電すべてをネットにつなぐのはまだ怖くて実現できていないのだから。

怖いですね~