家電大手の株価明暗 パナ急騰、シャープは下落
5日の東京株式市場で家電大手の株価の明暗が分かれた。
パナソニックが前日比19%高と急騰する一方、シャープは3%安。
パソコン事業売却が報じら れたソニーは5%高だった。
パナソニック株急反発のきっかけは前日発表の2013年4~12月期決算で
明らかになった自動車、住宅関連事業の伸びだ。
投資 家は家電大手が構造改革を経て安定収益源を確保しているのかを見定め、
選別する姿勢を強めている。
1981年以来33年ぶりという。
取引は買い気配で始まり、商いを伴って一時22%高と上昇した。
5日の東京証券取引所第1部の上昇 率ランキングで首位、売買代金は3位だった。
時価総額はこの日だけで約4900億円増えた。
投資家を驚かせたのは、前日発表した13年 10~12月期の連結決算。
営業利益は前年同期比3.4倍の1166億円と700億円台前半だった
市場予想を大きく上回った。
「成長期待の高い自動車関連が伸びてきた」
(みずほ投信投資顧問の岩本誠一郎チーフファンドマネジャー)と、
復活の手応えが出てきたことを評 価する声があった。
半面、さえなかったのがシャープ株。
前日発表の4~12月期決算は「材料出尽くし」(外資系証券)と受け止められた。
液晶事業も特許収入で一時的に押し上げられた面が大きい。
先行きへの警戒感は強く「財務面の不安も消えていない」
(クレジットアナリスト)との声がある。
パソコン事業の売却が報じられたソニー株も反発した。
「パソコン事業売却の『止血効果』は一時的」(運用会社)との声がある一方、
メリルリンチ日本証券の片山栄一調査部長は
「投資家は電機事業の赤字解消策を待っている」と指摘する。
昨年末と比べた騰落率はソニー株(12%安)が日経平均株価(13%安)と
ほぼ同じ水準なのに対し、パナソニック株は3%高。
市場では「やや割高感が増し てきた」との声もある。
ソニーが電機事業で一段と踏み込んだ対策を明らかにすれば
「投資家の関心はパナソニック株からソニー株に向かうだろう」(片山氏) との
指摘が出ている。
パナソニック・・頑張ってますね~